- 2010-03-31 (水) 17:54
- 国際税務について
本日、香港との租税協定が基本合意になったようです。
http://www.mof.go.jp/jouhou/syuzei/sy220331ho.htm
この租税協定が締結されることにより、当然のことながら、日本企業及び香港企業ともにお互いに進出しやすくなります。
この租税協定の意義についてざっと思いつくのは以下のような点でしょうか。
・移転価格税制の二重課税リスクの軽減
=>日本との租税協定だけでなく各先進国とも急ピッチに協定締結を進めていることから、香港の統括会社を促進する効果あり
・香港から日本への投資に対して租税条約による減免適用
=>香港ホールディングカンパニー・日本子会社化がしやすくなる
=>平成22年税制改正によるタックスヘイブン税制における統括会社の適用除外化とも合わせて、香港の統括会社を促進する効果あり
・短期滞在者免税などの明確化
従って、今後香港の統括会社化が加速することは間違いないでしょう。
一方、租税協定が急に基本合意に至った背景を推測してみます。
ここのところ香港では非常に急ピッチで各国との租税協定の締結を急いでいる状況にあります。
統括会社誘致のライバルであるシンガポールと比べて香港の最大の弱点は、「租税条約が無い」ことだった訳ですから、このウィークポイントを最大の課題として取り組んでいる香港当局の姿勢は、方向性としてとても正しいものと感じています。
従来、香港はいわゆる「タックスヘイブン」の一つとみられてきており、租税協定締結に向けての一番のネックは、先進国が求めるレベルの積極的な租税回避に関する情報提供について前向きではなかったことだと思われます。
それが去年くらいから租税協定を急ピッチで締結しているのですから、その間になんらかの劇的な変化があったはずです。
つまり、先進国が求めている「G20等で重要性が確認されている国際的な脱税及び租税回避行為の防止」について、最大限の協力を約束しているのではないでしょうか?
これを言い換えれば、「今後は日本の課税当局は任意調査以外でも香港法人の情報を入手できる」と考えておいた方がいいのではないでしょうか。
従って、今後は香港法人を利用した脱税の摘発についてはなんらかの効果が上がることでしょう。
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