■国際税務
2009年04月07日15:47
OECDがタックスヘイブンのブラックリスト公表
先日OECDからタックスヘイブンのブラックリストが公表されました。
各国間の税務情報を共有して国際的な脱税を防ごう、という趣旨で定期的に検討しているもので、香港やマカオ、スイス、カリブ海諸島など、タックスヘイブンとして有名だった国も、ここ数年でこの圧力にかなり屈し、以前と比べたら見違えるように情報交換に応じるようになっているようです。
そのような流れにかかわらず、このブラックリストに載ったのは、以下の4カ国。
コスタリカ
ウルグアイ
フィリピン
マレーシア
そのほかにスイスやリヒテンシュタインなど30カ国が、グレーリストに載っています。
ブラックリストやグレーリストに載っている国は、なんとなくその理由は想像できるのですが、見当もつかなかった国が一つ。
フィリピンはなんでブラックリストに載っているのでしょう?
机上で調べる限り、フィリピンは法人税率も30%と低くありませんし、オフショア非課税等のタックスヘイブンに特徴的な課税体系も取っていないようです。
また、租税条約も結構な数が結ばれているはずで、日本ともつい先頃締結されたはずです。
税務当局がよっぽど国際的に目に余るような運用をしているのでしょうか?
誰かご存知の方がいらっしゃたら教えていただきたいです。
ちなみに、香港・マカオは中国からの強いリクエストでグレーリストからも外れたそうです。中国はその代わりに香港・マカオへの税務情報開示への圧力を増してくるでしょうから、いつまでもタックスヘイブンだと思っていたら痛い目にあうかもしれませんね。
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