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外国子会社配当益金不算入制度

租税条約と税額控除

最近租税条約等を調べることも多くなったのですが、どうもしっくりこないことがあります。

なんで税額控除方式にこだわるのか、です。

「二重課税を排除する」という趣旨で租税条約を結ぶのであれば、はなから相手国の源泉所得については放棄する、という国外所得免除方式の方が、考え方は相当分かりやすいですし、実務上の手間もシンプルです。

課税権を放棄したくない、というのはもちろん分かりますが、本気で経済交流を進めたいと考えるのであれば、こんな煩わしいやり方にしなくたっていいはずです。

最近の日本の税制改正では、海外からの配当の益金不算入という制度ができましたが、これはここでいう国外所得免除方式ですので、実際のところ、国として採用することはできるわけです。

まあ、多数の「国」が乱立している現状ではお互い利権がありますのでどうにもならない根本的な話ではありますが、海外と取引のある人が、このような複雑な制度を知らずに(専門家以外は無理でしょう)、ある日突然寝耳に水で税務署から追徴されるような恐れがある制度は不親切極まりないと思いますね。

私は民間人なのでこのような相談はどうしても有料でやらざるを得ないですが、国としてこのような制度自体を根本的に改善できないのであれば、せめて専門の無料相談窓口を設けるなどして実務上の問題を減らすといった工夫がされてもいいのではないでしょうか。

平成21年度税制改正大綱~外国子会社配当益金不算入制度

先週の金曜日に平成21年度税制改正大綱が出ましたね。

国際税務ブログとしては、まずは外国子会社配当益金不算入制度から。

 

ほぼこれまで伝わってきていた案と通りになるようです。

概要はこんな感じです。

 ○ 内国法人が外国子会社から受け取る配当については、95%については益金不算入。

 ○ 配当等について課される外国源泉税等の額は、損金不算入もしくは外国税額控除不可。

 ○ 間接税額控除制度の廃止。

 ○ 平成21年4月1日以後に開始する事業年度において受ける配当について適用。

 

このような制度になると非常にスッキリする一方、日本の徴税側では税収減が予想されるために、制度としては採用されてきませんでした。

今回は全額益金不算入とするのではなく、5%分だけ日本で益金算入する、ということで落としどころを見つけたのではないかと思います。

 

また、実際に配当を行う際には、外国側で源泉徴収を行うケースが多いのですが、これについては「二重課税ではない」という理屈で日本側では全く調整しないことになります。

この源泉徴収の有無や源泉徴収率は、進出している国によってかなり異なりますので、この改正による有利不利は進出している国によって変わってくるものと思われます。

 

この改正大綱を見ただけでも、今後の最適な投資スキームに変化があることは十分予見できますので、しばらく忙しくなりそうです。

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