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非居住者
外国人漁船員は非居住者か
- 2010-03-03 (水)
- 国際税務について
水産会社の外国人漁船員の配乗等の業務を請け負った法人に対する支払が課税上問題となった訴訟に関する判決(平成22年2月12日判決 平成18年(行ウ)第651号他)に関する記事が、今週の税務通信に載っていた。
で、その中で争点の一つとなっていたのが、「外国人漁船員は非居住者か」どうか。
判決では、以下の理由により、日本の居住者ではないため、非居住者であるとしている。
居住者・非居住者の定義
- 2008-12-10 (水)
- 国際税務について
どうしても海外と絡む仕事をされている方の場合、個人所得税はどの国でどのように納めれば良いのか、といった事に悩むことになると思います。
と言いますのも、どの国でも「居住者」と「非居住者」に対する課税対象や税率が異なっている上に、国ごとに「居住者」と「非居住者」の定義が異なっていることが多く、さらに租税条約が締結されている場合はそちらが優先される、といったことから、税法の専門家でもない限り容易に理解できない仕組みになっているからです。
例えば、私のように日本と香港を半分ずつというような生活をしている場合、日本と香港は租税条約を締結していませんので、それぞれの国の国内法の定義によって、「居住者」と「非居住者」の判定を行うことになります。従って、どっちの国からも「居住者」と判断されることは有り得ます。
また仮に私が日本と中国を半分ずつというような生活をしている場合、日本と中国は租税条約を締結していますので、租税条約により「居住者」と「非居住者」の判定を行うことになります。ただし、この租税条約は古いものでして、内容をよく見ると、双方の国の税務当局によって「協議」して判断することになっています。よっぽどの所得でも無い限り、我々一個人の二重課税排除のために双方の国の税務当局が「協議」してくれるなんて現実的ではないので、結局自分の身を守るためには、それぞれの国の国内法の定義によって、「居住者」と「非居住者」の判定をしておかなければなりません。
それでは、その肝心の日本の国内法では、、「居住者」と「非居住者」の判定はどのように分けているのでしょうか?
税法や判例では、非居住者の要件は、「住居、職業、資産の所在、親族の居住状況、国籍等の客観的事実によって総合的に判断する」となっており、要は事実認定による個別判断です。
このようなはっきりしない規定のため、国税側と納税者側でしょっちゅう裁判等になっているところでもあります。このことは、少なくとも納税者としては、裁判に勝てるような根拠を持って「居住者」と「非居住者」の判定をした上で納税判断をしておかないと、国税側から思いもよらない処分を受ける可能性があるということです。「そんなの知らなかった」と言ってもまけてくれる訳ではありませんので、放置しておくと結局は自分が痛む可能性があるのです。
また、上記の要件をよく見てください。
滞在日数は直接的に要件となっていないことにご留意ください。
「小説を真似て」脱税
- 2008-10-22 (水)
- 国際税務について
朝起きると妻が早速、「小説を真似て脱税して捕まったってニュースをやってたよ!こないだあなたが読んでいた『永遠の旅行者』だったような・・・」と話しかけてきた。
『永遠の旅行者』は先週私が夢中になって読んでいたので、普段時事ネタにあまり興味がない妻にもインパクトのあるニュースだったらしい。
早速ニュースを観たら、確かに小説を真似て脱税したとして東京地検に告発されたとのニュースが流れていた。だが、そのニュースではその小説名や詳しい手口、容疑については何も報道されていない。
そこでインターネットで調べたところ、読売オンラインでのみ記事が見つかった。確かにテレビも日テレだった。スクープ扱いなのだろうか?
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081021-00000066-yom-soci
小説名は記載されていなかったが、手口についてはおおよその内容が書かれていた。
通常、海外が絡んだ脱税事件として報道されるものはどれも手が込んでいたり、法律の隙間をついていて一応合法的に見えるものが多く、結局は租税回避目的の有無という論点で争われることが多い。
『永遠の旅行者』は小説なのだが、その中で海外を絡めた節税と脱税のラインについて著者が意見を述べている部分があるが、非常によく調べてあり理屈的には正論に思える。今回のケースはどこを真似してどんな容疑で告発されたのかと興味深く記事を見たのだが・・・。
結論から言うと、「小説を真似て」というレベルの話ではなかった。日本に住んでいなければ大部分の所得は日本で課税されないというところだけ理解して、タックスヘイブン国に移住したことにして日本で税務申告をしていなかったという話であり、実際に日本にそのまま住んでいたのでは何の論点もない単なる脱税である。日本に住んでいるかどうかくらいはパスポートで一目瞭然であるし、質問されたが最後、逃げ切れるものではないので、あまりに安易と言わざるを得ない。
またこの読売オンラインの記事によると、『永遠の旅行者』ではなく別の週刊誌やノウハウ本を読んで参考にしているように読み取れるが、いずれにしろこんな安易なやり方を勧めている本はないであろう。
むしろ今回のニュースは、このようなノウハウ本などが売れていることに危機感を持った国税側が、「小説やノウハウ本等を真似しても脱税として捕まえますよ!」と、読者に警告したいがために敢えてテレビでは「小説を真似て」という部分を強調したのではないかと思う。
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