■少人数私募債
2008年12月11日14:46
役員貸付・借入の適正利率
役員が会社からお金を借りるとき、税務上はどの程度の利率であれば問題ないと考えているのでしょうか?
これは所得税の通達に書いてありまして、
適正利率 = 公定歩合+4%
とされています(所基通36-49、所基通36-28)。
逆に、役員が会社にお金を貸すときについては、通達には書いてありませんが、一般的には借りる場合と同じように解釈するものと考えられています。
つまり、税務上は最低4%以上の利率に設定しないと適正ではない、と考えているわけです。
どのような根拠で「+4%」としているのか分かりませんが、高くないですか?
もちろんこの「高い」という一般的感覚を意識してか、例外も設けています。
ちゃんと会社の平均借入利率を計算してあれば、その利率を使っても良い、としています。
一般社会では、貸付・借入の利率というのは、一律に決まるものではありません。
期間の長短や担保の有無、信用など様々な要素によって変わってくるからです。
ただし、税務上の「適正利率」を無視すると、場合によってはその差額を給与所得課税されてしまうことになります。
私達としては、税務上の「適正利率」に対して過度に心配するのではなく、むしろこの差を上手に使っていきたいものですね。
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