■国内税務 2010年02月23日13:58

株式譲渡損と配当所得の損益通算

確定申告シーズンも2週目に入り、だいぶ忙しさも増してきた感があります。

作業が始まった後の実感としては、今回の確定申告で特に注意が必要なのは、上場会社の株式を保有している方です。

数年前に「上場株式等の株式譲渡損は3年間繰越できる」という制度が出来ましたが、ちょうどここ数年は市場も悪かったこともあり、この制度を活用して譲渡損を繰越している方も多いと思います。

市場は相変わらず回復していませんので、譲渡損は繰り越しているものの譲渡益もないから使えないんだよな~って方が多いと思われますが、そのような方でもこの譲渡損を使えるような改正が行われています。

この上場株式等の株式譲渡損と、上場株式等の配当収入を損益通算できるようになったのです。

つまり配当収入は10%の源泉徴収をされているかと思いますが、確定申告で損益通算することによって還付されるということですので、少なくとも近々譲渡益が見込めない方などは確定申告して還付を受けておいたほうが有利です。

ただし添付書類として、「配当金の支払通知書」が必要です。

配当時にお知らせとして届いているはずですので、探してみるか再発行を依頼してみてください。